コンピュータビジョンとは、簡単に言うとカメラからの映像をコンピュータを使用して処理し、映像に映っている事象を コンピュータに認識させることが目的の研究分野です。様々な研究が活発になされていますが、福井研究室で行っている研究は、3次元形状情報の抽出、ビデオ 映像から移動物体を抽出・追跡する手法の開発などです。それぞれについて簡単に説明します。

3次元形状情報の抽出とは、物体の表面法線、曲率、高さ分布などをその物体の写っている画像から抽出するという研究 分野です。物体の3次元形状情報を得ることができれば、コンピュータで計算することにより、画像としては撮影していない角度からの映像を表示することが可 能になります。

また、ビデオ映像から移動物体を抽出することは、監視システムの自動化に応用できるだけでなく、やコンピュータビ ジョンの様々な分野での前処理として必要とされる技術であり、できるかぎり高精度かつ高速に抽出できる手法が望まれています。高速に移動物体を抽出する方 法として、古くから背景差分法と呼ばれる手法がよく使われていますが、この方法の問題点として、照度変化に弱いという欠点があります。そこで、福井研究室 では照度変化に強い背景差分法の開発を行っています。また,移動物体と同時に影を検出してしまうと,不都合が生じる場合があるので,検出された領域から物 体領域と影領域に分離する手法も研究しています。

検出された移動物体を追跡することもコンピュータビジョンの主要な研究テーマの一つです。近年,追跡手法としてパーティクルフィルタが注目されており,パーティクルフィルタを用いた追跡手法に関する研究も行っています。

プログラマブルシェーダのコンピュータビジョンへの応用についても研究を行っています。プログラマブル シェーダとは、GPUで行っているシェーディング処理をプログラム可能にする技術です。シェーディング処理を行うためのシェーダプログラムを作成すること によって、大幅な表現力の向上が実現されています。シェーディング処理がプログラム可能であるということは、シェーダプログラムにシェーディング処理以外 の処理を記述することによってシェーディング以外の処理も行わせることができるということです。GPUの持つ処理能力は非常に高く、GPUをシェーディン グ処理以外にも利用することによって様々な手法の高速化を実現できる可能性があります。GPUはCPUに比べると汎用性には劣りますのですべての手法が高 速化可能であるわけではありませんが、コンピュータビジョンのような画像を扱う分野においてはGPUを利用して高速化を実現できる場合が多いと考えられま す。そこで、福井研究室ではGPUを利用した手法の高速化に関する研究を行っています。